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マレーシア旅行5~クアラルンプール観光

2024-07-11

マレーシアの歴史が学べる国立博物館

皆様、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

今回は、クアラルンプールの街中で行った観光についてお話しします。

クアラルンプール滞在2日目、義兄に車を出していただき、街中を観光させてもらいました(以前ご紹介した裁判所の件は、この日の最初の見学地でした)。

さて、クアラルンプールの玄関口的な駅として、KLセントラルという駅があります。

クアラルンプール国際空港から、KILAエクスプレスという特急列車で、25分ほどで着く終点の駅です。

KLセントラル駅には、NUセントラル(ニューセントラル)というショッピングセンターが直結しており、こちらのGフロアに良い両替屋があることは、以前のブログでご紹介いたしました。

KLセントラル駅の正面に、国立博物館があります。

お義姉さんに色々とお調べいただいたのですが、日本語のガイドさんもいらっしゃり、午前10時からガイドツアーが組まれています。

私たちがお世話になったガイドさんは日本人で、マレーシアを巡る数々の歴史的事象を淀みなくご案内いただき、大変楽しく、勉強になりました。

国立博物館を見学される場合には、日本語ガイドのツアーに参加することを強くお薦めします。

私たちは、博物館の中のBフロアから参加させていただいたのですが、所要時間は、おそらくツアー全体で2時間弱というくらいじゃないかと思います。

早めに見学をして廻っても、それくらいの時間は十分必要なボリュームです。

説明文を読みながら、個人でゆっくりゆっくり見学していったら、3~4時間はかかると思われます。

様々な展示物があり、大変面白い博物館でした。

個人的には、ホモエレクトス(原人)だったと思いますが、先史時代エリア(Aフロア)で、その頭蓋骨の写真を撮り忘れてしまったことを後悔しています。

先史時代から現代まで、マレーシアの歴史が分かる博物館です。

マレーシア観光と言えば、これ!!、という扱いのスポットではないのかもしれませんが、大変オススメです。

チャイナタウンとまさかの「再会」

この日の午後は、まずチャイナタウンに連れて行っていただきました。

当初廻ることはできないだろうと思っていたのですが、車を出していただいた義兄にお願いし、連れて行っていただきました。

大感謝です。

チャイナタウンには壁画コーナーがあります。

あまり長く、広い場所ではないですが、とても雰囲気の良いスポットでした。

私たちが訪れたときには、ちょうど階段の上にある壁画をバックに、結婚式の写真撮影をされていました。

また、チャイナタウンには、ヒンズー教のお寺があり、内部を見学しました。

中国人にとって、ヒンズー教はそれほどメジャーではないと思うのですが、なぜチャイナタウンにヒンズー教のお寺が建てられたのでしょうか(もしかすると、時系列が逆なのかもしれませんが)。

ヒンズー教寺院を見たのは初めてでした。

極彩色のきれいな寺院でしたが、個人的に、シヴァ神に踏みつけられている夫を見て、「結婚生活は『忍耐』の『忍』!!」という裁判官たちの件を思い出してしまいました。

チャイナタウンからは、近時建設された世界で二番目に高いビル(一位はドバイ)、ムルデカ118を臨むことができます。

低層建物が多いチャイナタウンの町並みを背景に、天を突き刺すようなムルデカ118は、何とも言えないコントラストでした。

そして、チャイナタウンでは、まさかの「再会」がありました。

義兄が「あれ、こここんな店あったんかいな。」とふらっと立ち寄った店に、カンボジア・シェムリアップのレッドピアノという飲食店にあった赤い人型のランプがあったのです!

            ↑こちらはクアラルンプールの「彼」

                               ↑こちらはレッドピアノの「彼」

まさか「彼」とマレーシアで再会するとは思いませんでした。

チャイナタウンの後は、国立モスクに連れて行っていただきました。

金曜日でしたが、お祈りが終わりかかった時間に到着し、ほとんど待つことなく入場することができました。

国立モスクについては、以前のブログをご覧ください。

ムルデカスクエア

国立モスクを訪れた後には、ムルデカスクエアに行きました。

「ムルデカ」というのは、マレー語で「独立」という意味です。

まさに広場であり、とても爽やかな気持ちになれる場所です。

ただし、日陰がないので、酷暑の日は要注意です。

ムルデカスクエアからは、イギリス統治時代に建てられた建物が見えます。

現在は最高裁判所として使用されているようで、内部の見学はできません。

また、ムルデカスクエアには、初代首相が独立を宣言した際の様子をモザイク画で再現したものがあります。

先ほど紹介したムルデカ118(超高層ビル)は、独立宣言時の首相の姿形を表したものだと、国立博物館のガイドさんから伺いました。

なるほど、言われてみると、確かにそのとおりの形でした。

マレーシア旅行4~モスクとイスラム教の話

2024-06-30

シャー・アラムのブルーモスク

皆様、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

今回は、再びマレーシア旅行の話に戻りまして、マレーシアの国教であるイスラム教に関するお話をご紹介いたします。

マレーシアは、アジア諸国で、イスラム教を国教とする数少ない国です(他には、インドネシアとブルネイがイスラム教を国教としているようです)。

今回の旅行では、イスラム教の教会ともいえるモスクを何か所か見学してきました。

私が見学したモスクは3つ。

クアラルンプール中心部にある国立モスク、シャー・アラムにある通称ブルーモスク、プトラジャヤにある通称ピンクモスクの3つです。

私はブルーモスクが一番好きだったので、まずはブルーモスクからご紹介します。

私はオプショナルツアーを予約して、ブルーモスクとピンクモスクを1日で巡りました。

ブルーモスクまでは、クアラルンプール中心部から車で40分くらいです。

ガイドさんが、車の中で、日本とマレーシアとの関わりについてお話ししてくれました。

そこら辺の日本人より数十倍日本史に詳しい、プロ魂のガイドさんでした笑

外に出るとめちゃくちゃ暑いのですが、目に涼しいブルーモスク。

ブルーモスクは、4本のミナレット(塔)と、世界一の大きさのドームが特徴であるということです。

とてもきれいなモスクでした。

中では、現地のガイドさんが色々と説明をしてくれたり、いわゆるフォトジェニックな写真の撮り方までレクチャーしてくれたりします。

ガイドさんはとても親切で、写真も撮ってくれます。

ガイドさんの説明は基本的に英語ですが、非常に分かりやすかったです。

モスクに入るときには、女性は髪の毛を隠すことが必須です。

男性もハーフパンツの場合は、ローブを羽織る必要があります。

ヒジャーブやローブは貸してくれます。

ローブは、各モスクで異なっており、ブルーモスクのローブは青色でした。

ブルーモスクに入ってすぐのところに、青いタイルの壁があります(下の写真の壁です)。

こちらの壁は、トルコ・イスタンブールのブルーモスクからいただいたものだそうです。

とてもきれいなタイルでした。

金曜日には、たくさんの人がお祈りに訪れるそうです(お祈り中は観光ができなかったと思います)。

ブルーモスクは収容人数がとても多く、3万人が一度にお祈りできるそうです。

ただし、男女は別で、確か金曜日のお祈りのときのことだと思いますが、男性が1階であるのに対し、女性は2階だそうです。

また、このモスクには王族もたびたびお祈りに来られるようです。

目にはとても涼やかな建物なのですが、非常に暑く、見学中に汗だくになりました。

見学の終盤に水を売っているところがありますが(オプショナルツアーでは、最後にガイドさんが冷たい水をくれましたが)、ツアー中には水を携行した方が良いでしょう。

熱中症になってしまいます。

クアラルンプール中心部にある国立モスク

クアラルンプール中心部に、国立モスクがあります。

ここにはクアラルンプール2日目に行きました。

ハーフパンツではなかったのですが、せっかくだからということで、ローブを貸していただきました。

国立モスクもとても大きなドームがありました。

ブルーモスクやピンクモスクと比べると、素朴なモスクという印象ですが、水が涼しげな印象のモスクでした。

プトラジャヤのピンクモスク

ブルーモスクと同じオプショナルツアーの中で訪れたのが通称ピンクモスクです。

ピンクモスクは、プトラジャヤという21世紀になってから完成した(まだ開発途上ですが)新しい行政都市にあります。

サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを模したモノレールの橋がありますが、予算の関係なのか、工事が止まってしまっているようです。

当初、ブルーモスクとは別の日に電車を使って来ようと思ったのですが、最寄り駅からピンクモスクまで向かうのが非常に大変らしく、ピンクモスクが入っているオプショナルツアーを選択しました。

私のツアーの場合は、モスクの中に入る前に、湖を周遊するクルーズがありました。

クルーズは40分~50分ほどありましたが、ピンクモスクが見えるは、最初と最後だけで、他は湖周辺部の説明が続きます(英語です)。

同じ経路を往復する感じなので、景色の良さに左右はありません。

ただし、私のように、クルーズ後半で居眠りをしてしまう恐れがある人は、先にピンクモスクを近くで見ることができる右側に座ることをお薦めします。

私は、外の暑さにやられ、船の冷房の心地よさに負け、居眠りをしてしまいました。

クルーズ後、ピンクモスク内を見学しました。

写真では人がまばらに見えますが、実際には、かなり大勢の人がいました。

こちらのモスクのローブは、赤色です。

ピンクモスクの方がブルーモスクよりも人が多く、観光チックな感じがしました。

ただし、お祈りの時間になると、信者の方が集まり、モスク内でお祈りが始まります。

ピンクモスクで面白いと思ったのが、1マレーシアリンギット(35円前後)を寄付することで、地図に安全ピンをさせるというものです。

日本の場合、日本地図があります。

私も1リンギットを寄付して、安全ピンをもらい、静岡に刺しました。

なお、先ほど国立モスクではローブを貸してくれたという話をしましたが、ピンクモスクでは男性の場合、長ズボンを履いているとローブを貸してもらえませんでした。

また、モスク内でとれるポーズについて注意書きがあるなど、観光チックでありながら、他のモスクよりも厳格な面も見られました。

弁護士石川アトムの静岡高校同級生の話

2024-06-20

駒井千紘さん~「満タサレズ、止メラレズ」の原作者

皆さん、こんにちは。弁護士の石川です。

これまで3回マレーシア旅行のお話を書いてきまして、まだ何回かマレーシアのお話があるのですが、一旦お休みをいただきまして、今回は、私の静岡高校時代の同級生のお話をしたいと思います。

なぜ、このタイミングでこの話なのか、と言いますと、次の日曜日6月23日の夜11時55分から、「満タサレズ、止メラレズ」というドラマがスタートするからです。

このドラマは、筧美和子さん、鈴木ゆうかさん主演で、買い物依存症、SNS依存症に陥った女性をテーマとしたもので、原作は、コミックシーモアで連載された同名のマンガです。

そして、このマンガの作者である駒井千紘さんは、私の中学校、高校時代の同級生でして、そのため、ドラマスタートの直前である今回、告知をさせていただいたという流れです。

こちらのドラマ、ABCテレビでの放送なのですが、今の時代は素晴らしい!

TVerやABEMAでも見逃し配信が行われるようですので、静岡県内の皆様も、ぜひご視聴ください。

私は、あまり駒井さんが絵を描くというイメージを持っていなかったのですが、中学の合唱コンクールの際、指揮者をされていて、その表現ぶりが話題になっていましたし、高校では演劇部に所属されるなど、今にして思えば、「表現派」だったのでしょう。

駒井さんとは、高校3年生のとき同じクラスでした。

駒井さんは、静岡高校で年一番盛り上がる、クラス対抗の仮装大会で、主演6人のうちの1人を務め、見事我がクラスを優勝に導きました。

ちなみに、私も主演6人のうちの1人でして、駒井さんはサルの役、私は原始人の役でした。

人間役の主演は、当時の日本国首相、ロシア大統領を模した2名のみでしたが、特に日本国首相の方は、本人そっくりと好評でした。

なお、静岡高校の仮装は、少なくとも当時は、セリフ厳禁(効果音はOK)のお芝居ないしミュージカルとなっており、似ているか似ていないかということではなく、テーマ性、表現性、小道具大道具などの舞台装置のできを総合考慮して、クラスごとに点数が付けられていたものと思います。

静岡高校時代の青春といえば、まずこの行事を思い浮かべます。

原田夏希さん~朝ドラ主演女優

続いてご紹介する静岡高校の同級生は原田夏希さんです。

原田さんは高校1年と2年のとき同級生でして、当時高校では、学年を超えて、すごい美人がいると噂になっていました。

原田さんは、高校1年生のころからマクドナルドのCM(確かモンスターズインクが出てくるもの)に出演されていて、その後、映画「ピンポン」で、窪塚洋介さんに「あんた、卓球止めたんでしょ。」と言ったり、朝の連続テレビ小説「わかば」で主演を務められたりしました。

また、私が大好きだった「ハチミツとクローバー」のドラマ版で、山田あゆみ役を演じられました。

原田さんとは、高校1年と2年のとき同じクラスでした。

原田さんは、高校時代から女優業等で大変活躍されていましたが、全く気取ったところがなく、むしろ気さくな感じでした。

ただ、生物の授業で、死んだらどうしてもらいたいか、ということが話題になった際、大抵の生徒は、土葬か火葬と言う中、原田さんは「剥製にしてほしい。」とおっしゃり、なるほど、さすが芸能人は言うことが違う、と当時思いました。

でも、基本は、気さくなんですよ。

先日、私が庭で畑仕事をしていましたら、道路側から「アトムくん?」と背中越しに声を掛けられ、ふりかえると、原田さんで、ビックリしました。

小野友樹さん~超売れっ子声優、増井浩俊さん~侍ジャパン守護神

小野友樹さんは、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」の主人公、東方仗助役を始め、数多くの役を担当され、ご自身のレギュラー番組(テレビ、ラジオ、インターネット配信を含む)を多数お持ちの、私の義弟が言うには、「超売れっ子」の声優さんです(義弟はアニメが大好きです)。

小野くんが声優業をされているということは、5、6年前の同窓会の際に、彼のビデオレターを見て知ったのですが、ここまで活躍されているということは最近まで知りませんでした。

小野くんとは、高校の際、「君がアトム君か。」と言われたこと以外、全く交流が無く、クラスも違いました。

しかし、小野くんとは体育の授業が同じであり、当時静岡高校の体育では、「高校生体操」という準備運動があったのですが、小野くんが、お手本どおりというか、むしろやり過ぎというか、あまりにキチキチっと高校生体操をやるので、高校入学当初から、「誰だ、あいつは。」と話題になっていました。

増井くんに至っては全くお話をしたことが無いのですが、紹介させてください。

増井くんは、大学卒業後、社会人野球を経て、日本ハムファイターズ、オリックスバファローズでプロ野球選手として大活躍されました

最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得されたり、野球日本代表(侍ジャパン)の守護神(抑え)として活躍されたりしました。

いつか増井くんの試合を見に行きたい、見に行きたいと思いつつ、増井くんの所属チームが日ハムとオリックスであったため、なかなか見に行く機会が無いと思っていたところ、昨年引退を発表されました。

大変残念でした。

今後、増井くんがどのような道を進むのか、指導者としての道もあり得るのか分かりませんが、また違うステージで活躍される際には、応援に行きたいと思います。

それにしても、ただの県立高校の一学年に、これだけのタレントが集まっていたとは、すごいことですよね。

マレーシア旅行3~マレーシアの裁判所に行ったときの話

2024-06-10

クアラルンプール市中では基本的にクレジットカードで買い物ができます

皆様、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

今回もマレーシア旅行のことを書いていきます。

ここ3回くらい(そしてこの後3回も、そのほとんどが)、法律、弁護士とあまり関係がない内容になっていますが、今回は、ちょこっとだけ「裁判所」の話が出てきます。

さて、私はクアラルンプールに3泊4日滞在しましたが、ほとんど現金を使うことがありませんでした。

両替をしたのは、滞在中1回だけ、それも1万円だけでした。

クアラルンプールで私が行ったお店のほとんどでは、クレジットカードが利用できました。

ただし、AMEXを受け付けていない店がそれなりに多くありました。

マスターのカードがあったので、事なきを得ましたが、AMEXユーザーの方は要注意です。

なお、万が一、これからクアラルンプールに行こうかと思っている人がこのブログをご覧になられたときのために記載しておきますが、マレーシアでの両替は、現地の都市部の両替商で行う方が、レートが良いようです(日本の空港でのレートと比べても1マレーシアリンギットあたり4~5円程度違いました)。

いくつかのウェブサイトでも推薦されていますが、KLセントラルに併設されているNUセントラルのGF階(LGではなかったはず)にある両替商のレートが良いようで、私もここで両替しました。

ただし、開店時間は午前10時からです。

私は、クアラルンプール初日、マクドナルドに行く前にも立ち寄っていたのですが、そのときはまだ閉まっていました。

また、翌日の昼頃に来たときには、長蛇の列ができていました。

時間に余裕がないときにはお薦めできません。

15分くらい義兄に順番待ちをしていただき、私はその間に、同じ階のスーパーでお土産用の紅茶を買ってきました。

スーパーのフルーツは、とても色鮮やかで美味しそうでした。

そして安い!!

裁判所の売店ではクレジットカードが使えませんでした

クアラルンプール市中では、基本的にクレジットカードが利用できます。

ただ、お義父さんの話によると、デパートでトイレに行った際、現金が必要であったようです(チップのようなものでしょうか)。

私もクアラルンプール滞在中、クレジットカード自体が使えなかったことが2度ありました。

一度目は、滞在2日目。

義兄に車を出してもらい、高等裁判所(?)の見学に行ったときのことです。

多くの方には、何の興味も湧かない施設だと思いますが、弁護士という職業柄か、私は、スケジュールに余裕があって、簡単に行けそうなところであれば、外国の裁判所を訪れてみたくなってしまいます。

今回は、義兄のご自宅からクアラルンプールの国立博物館へ向かうのに、寄ってもらってもそれほど遠回りにならなさそうだったので、寄っていただきました。

まず、建物の外観ですが、かなりご立派な感じ。

「権威」を感じる建物でした。

何をやっていたのかよく分かりませんが、大量のテレビカメラが来ていました。

入口では、服装チェックがありました。

義兄も私もハーフパンツでしたが、モスクなどと同様に、ハーフパンツはダメとのこと。

義兄が、私が日本から来た弁護士で、勉強のために5分だけ(ハーフパンツで)見学させてもらえないかと言って、守衛さんと交渉してくれたのですが、笑顔で「ダメ」と断られました。

そもそも私が「裁判所に行きたい」と言い出したのが、国立博物館へ出発する15分ほど前のことであり、ハーフパンツがダメなどという情報は全く知りませんでした。

幸いにして、スーツケースを帯同しており、その中に長ズボンがあったので、義兄と私とで長ズボンに履き替え、あるいは重ね履きをし、その後、裁判所建物内への入場を認めていただきました。

手続そのものを見ることはできなかった(やっている様子も無かった)のですが、建物内部を見学させてもらいました。

地下1階には、窓口(カウンター)付の銀行があったのですが、保釈金の振込みとかに利用されるのでしょうか。

オーストラリアでも、アメリカでも、裁判所にATMがありました。

裁判所でお金を降ろして、罰金とかを払うんでしょうか・・・・。

同じく地下1階には売店がありました。

写真は売店内にあった法服です。

売店で本を1冊買おうとした際にクレジットカードを使いたかったのですが、機械が壊れていて使用不可とのこと。

義兄が現金を持っていたおかげで、立て替えていただきました。

まさか裁判所の売店でカードが使えないとは思いませんでした。

こちらで買った本は、事務所に飾ってあります。

売店でもらった紙袋には、法律関係っぽい絵が入っていました。

こちらの紙袋は、先輩弁護士へのお土産用に使わせてもらいました。

空港のカフェでもクレジットカードが使えなかった!!

最終日、帰国のため、クアラルンプール国際空港に行ったときのことです。

時間があったので、コーヒーを飲みながら仕事をしようと思い、ローカルっぽいお店に向かいました。

若い男性の店員が、ワンオペで注文と提供を行っているお店でした。

どうも先に注文していたお客さんの商品の作り方が不案内であったようで、ファイルに綴じられたレシピのようなものを見ながら一生懸命コーヒーを作っており、ジェスチャーで、注文はちょっと待ってくれ、とのことでした。

あるコーヒーにはホイップクリームを乗せたり、別のコーヒーには何らかの粉末を振りかけたりしており、先のお客さんが注文した4つのコーヒーを5分以上かけて作り上げ、ようやく私の注文となりました。

私はシンプルにアイスのアメリカーノを注文し、会計に移ろうとしました。

そうしたところ、彼は、クレジットカード端末のレシートが出てくる部分を開封し、レシート用の紙が無いのでカードは使えない、現金は無いのかと尋ねてきました。

あいにく帰国便に乗る直前で、現金は使い果たしており、仕方なくスタバに向かいました(スタバでは問題なくカードが使えました)。

感熱紙が切れているからカードが使えないって、これだけ大きな空港のお店で、そんなことあるんかいなと驚きました。

マレーシア旅行2~クアラルンプールという街について

2024-05-30

クアラルンプールは治安の良い大都会

皆様、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

前回のブログから、5年ぶりの海外旅行、マレーシア(クアラルンプール)での思い出をご紹介しています。

今回はその2回目で、クアラルンプールの街のことをご紹介したいと思います。

何となく、東南アジアというと、発展途上のイメージを持たれる方も多いかもしれません(これ自体が私の偏見でしょうか)。

しかし、クアラルンプールは大都会でした。

マレーシアの人口は3300万人ほどと、日本の約4分の1ですが、クアラルンプールの賑わいは東京かと思うほどでした(あくまで私個人の、田舎者の感覚です)。

実際、クアラルンプールの広さは東京23区の約4分の1、人口は188万人(東京23区の人口は概ね980万人)ということなので、クアラルンプールは、ほとんど東京23区と同じくらいの人口密度になるのではないでしょか。

クアラルンプールでは、道路の路面や道路端の雰囲気なんかは「東南アジア」感がありますが、超高層ビルがあちこちに建っており、中心部には、数えるのが大変なほど巨大なショッピングモールがあります。

その一つ一つはとてもきれいで、洗練された印象を受けます。

多くのガイドブックに書かれているように、クアラルンプールは非常に治安が良い印象を受けました。

クアラルンプールで治安の悪そうな場所に行っていないという前提で、私の決して多くない海外旅行経験で言えば、ハワイのような安心感があります。

しゃべられている言葉が外国語で、街中に多少きれいじゃないところもあるということを除けば、クアラルンプール中心部の街の雰囲気は、東京と似ているかもしれません。

ただ、これは、あくまで私の個人的な感覚です(しかも東京に住んだことがない私の)。

配車アプリGrab

日本では、ようやくライドシェアが限定的に解禁されたところですが、クアラルンプールでは、Grabという配車アプリ(アメリカでいうUber)が非常に浸透していました。

義姉夫婦には、初日からお土産を買いたいという私の希望を叶えていただいたのですが、ゲストが2人(私と義父)増えた関係で、自家用車でなく、Grabで大きめの車を手配していただき、合計6人(運転手除く)で1台の車に乗り、ショッピングモールへ向かいました。

私自身は、アプリをインストールしながらも使用することはなかったのですが、Grabでは事前決済ができるため、知らない外国でタクシーに乗ってぼったくられるという心配もありません。

アプリ自体に、緊急通報ボタンという機能もあり、何かあったときには、すぐ運営会社に位置情報等が提供されるような仕組みになっています。

私がワシントンDCに行った際、このアプリがあれば、タクシーで、誘拐されたと勘違いしてパニックになることも無かったでしょうに・・・。

マレーシア旅行記が終わったら、スポットで、そのときの話を書きたいと思います。

1日が長い街クアラルンプール

もう一つ、クアラルンプールについて、日本人として言える、大きな特徴があります。

それは、夜明けが(日本人の感覚からして)異常に遅く、日没も(日本人の感覚からして)異常に遅いということです。

より具体的に言えば、この時期、朝の7時でも外は真っ暗です。

写真は朝の6時半ころのものですが、やはり外は真っ暗です。

午前7時30分から8時くらいになって、ようやく空が明るくなり初めて来たかなという感じです。

逆に、夜はなかなか暗くなりません。

夜の7時でもまだかなり明るいです。

日が落ちるのは、日本の夏と比べても随分遅いと思います。

私がクアラルンプールで楽しみにしていたことの第一は、ルーフトップバーに行くことでしたが、なかなか日が落ちず、夜景を楽しむまで時間がかかりました(汗)

やはり暑かったクアラルンプール

前回のブログで、義姉に南国のフルーツをたくさんご馳走いただき、南国に来たなと思ったという記事を書きましたが、やはり南国、クアラルンプールはめちゃくちゃ暑かったです。

以前、義兄から、湿度が低く、日本に比べればそれほど暑くないという話を聞いていたのですが、全然普通に暑かったです。

私が訪れた期間は、摂氏35度前後の日が続いていましたが、日向を歩いていると汗だくになりました。

水分補給は必須です。

しかし、デパートやショッピングモールで寒いくらいにガンガンに冷房をかけているというほどではなく、ショッピングモールでも半袖で過ごせました(以前、夏季にワシントンDCのロースクールに行った際には、冷房の効き過ぎで冷蔵庫の中にいるかと思うほど教室が寒く、膝掛けが必要なほどでした)。

街中でも電気自動車のバスが走っているなど、エコな印象の街でした。

マレーシア旅行1~初めてのクアラルンプール

2024-05-20

静岡→羽田→クアラルンプール

皆さん、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

以前のブログで、妻の姉夫婦が海外に居住してお仕事をされており、そのご自宅にお邪魔させていただくことになったという話を書きました。

そしてこのたび、5年ぶりの海外旅行で、マレーシア(クアラルンプール)に行って参りました。

このブログは、羽田への帰国便の中で書き始めています。

羽田空港からおよそ7時間半のフライトを経て、クアラルンプール国際空港に着きました。

現地は朝の6時半ですが、真っ暗です。

「朝が暗い件」については、また改めてご紹介します。

今回、私は、AirAsiaXという航空会社を利用しました。

AirAsiaは、事前注文をしない限り、原則として機内食無し(飲み物も有料注文制)、多くの飛行機で導入されていた座席のエンターテイメント無しというLCCです。

行きの便は羽田を夜中の0時前に出て、現地時間の6時半ころ着くというフライトスケジュールだったので、全く不便は感じませんでした。

私の旅行の定番~現地一食目は安定のマクドナルド

今回の旅行では、妻のお父さん(私にとっての義父)と一緒に、クアラルンプールを訪れており、お義父さんは空港でお義姉さんの旦那さん(便宜上「義兄」といいます)と合流し、私は、空港から特急列車でKLセントラルという駅に向かいました。

KLセントラルでの、クアラルンプール1食目は、マクドナルドでした。

いつもならここで、日本でも売っているソーセージマフィンなどの安牌を選んでしまうのですが、今回はちょっとだけ冒険して、マレーシアで初めて見る「OMELEETTE WRAP」(たまご巻き)という食べ物を注文しました。

しかし、いつまで経っても、私の注文「109」番ができ上がって来ないんですねぇ。

画面上、準備中のところに「108」まで表示されており、提供中のところに「200」という表示があります。

「108」の番号が「提供中」に表示され、じゃあ、次かなと思ってから10分が経ち、画面の「提供中」も120番台に行ってしまい、明らかにおかしいなということで、そこまで至って、ようやく店員さんに催促しました。

すると、そこから2~3分して、「109」が呼ばれました。

トータル15分くらい待ちました。

私が注文した「OMELEETTE WRAP」は、ハッシュドポテトと平べったい鶏の唐揚げを卵焼きで包んだものです。

あまり味がしなくて、まずくはなかったですが、それほど美味しいと思うほどでもありませんでした。

一緒に頼んだコーヒーは、かなり甘かったです。

合流した義兄から、マレーシアのコーヒーは、ブラックがないわけではないが、何もリクエストしないと砂糖の入った甘いものが出てくると教えてもらいました。

また、マレーシアはイスラム国家であり、豚肉を食べない人が多いため、鶏に関するメニューが充実しています。

食べ忘れてしまいましたが、マクドナルドでもフライドチキンを売っていました。

色とりどりの南国フルーツ

マクドナルドでマレーシア一食目を取り、合流した義兄に、ご自宅まで連れて行ってもらいました。

KLセントラルから20分くらい自動車で走ったところにあるモントキアラという高級住宅街です。

お義姉さんには、美味しいご飯をたくさん出していただきました。

また、フルーツが食べたいという私の希望を叶えてくださり、滞在中、様々なフルーツをご馳走いただきました。

マンゴーやドラゴンフルーツは食べたことがあったのですが、デーツ、パッションフルーツ、パパイヤなど、これまで食べたことがないフルーツを沢山ご馳走いただきました。

パッションフルーツが特に美味しく、甥御さんもお代わりしていました。

たくさんのカラフルなフルーツを出していただき、南国に来たな、と実感しました。

ありがとうございました!!

プール付のコンドミニアム

義兄のお家は、前々から広い広いとは聞いていたのですが、本当に驚くべき広さでした。

ほぼ全ての部屋にトイレとシャワールームが設置されており、メイドさん用の控え室とトイレシャワールームまでありました。

トイレは、ご自宅に合計4つでしょうか。

また、共用設備も充実し過ぎで、パーティールーム、ジムに、プールも付いています。

ちなみに、こちらのプールは子ども用です。

大人用のプールはこちら↓↓。

真ん中の短パンは、クアラルンプールが暑くて暑くて、Tシャツがすっかり背中に張り付いてしまっている私めです。

弁護士事務所の事務員ブログ2~北関東旅行

2024-05-10

旅行1日目~静岡から群馬県へ

みなさん、こんにちは。弁護士石川アトムの事務所で働いている事務のKです。

今回も、弁護士石川より、ブログを一本書いてもらいたいとのことで、弁護士石川に代わり、記事を書くことになりました。

私事ですが、4月にお休みを1日いただき、2泊3日で家族旅行に行ってきました。

1度はひたちなか公園のネモフィラを見てみたいということで、目的地を関東方面にしました。

東京よりも北の方面にはなかなか行く機会がなく、みんなで相談して目的地を決めました。
「頭文字D」という走り屋のアニメを家族で見ていたので、聖地巡りも兼ねて群馬県へ観光に行くことにしました。

1日目は、夜中の1時ころに静岡を出発し、碓氷峠のめがね橋に朝の6時ころに到着しました。

現存するレンガ造りの橋としては日本最大規模ということで、とても迫力がありました。

人は全然いませんでしたが、ポーズをとって写真撮影をしている方がいました。ちょっと気まずかったです・・・

次に、妙義山へ向かいました。群馬の山道はカーブに数字が振られていてびっくりしました。

妙義神社は坂道で上るのが大変でしたが、彫刻と色使いがとてもきれいでした。

お願い事をするなら拝殿の真裏にある天狗社がいいとのことでしたが、天狗が怖くてお願いはできませんでした。

神社に来られている方の大半が登山者の方で、朝早くから登られていて、目を凝らすと山頂には人影もありました。

その後、群馬の観光番組でもよく取り上げられている、こんにゃくパークに寄りました。無料でこんにゃくバイキングができるので、多くのお客様がいました。

こんにゃくのうどん、ラーメン、レバ刺し・・・いろいろな種類の料理があり、美味しくいただきました。

お昼は、伊香保温泉の方へ移動し、名物の水沢うどんを食べました。ゴマダレがおすすめということで、こしがあり美味しがったのですが、こんにゃくを食べていたせいか、お腹がとても苦しかったです。

榛名山は頭文字Dの聖地ということもあり、スポーツカーや、バイクの方がとても多く感じました。

榛名神社に行きましたが、本殿までが遠く、ちょうど改修工事をしていたため見ることが出来ず残念でした。

写真を撮っていると地元の方が、話しかけてくださり、神社のこと、群馬のこと等を教えてくださいました。歴史のことは父が熱心に話してました。

私は温泉が好きなので、1日目の夜は伊香保温泉に泊まりました。

3時ころに到着したので、チェックインを済ませて伊香保温泉街の散策をしました。風情ある温泉街で、歩いているだけでも楽しかったです。

今回は出来なかったのですが、次に行く機会があれば、食べ歩きをしたいなと思いました。

頭文字Dの聖地であるため、頭文字Dのマンホールがいたるところにありましたが(先ほどのマンホールの写真もその一つです)、探している方は全然いませんでした。

夜の伊香保温泉は、ライトアップされていてとてもきれいでした。

旅行2日目~赤城神社

2日目は、赤城山へ行きました。車で山を登り始めると、所々道路が波打っていてスピードを出さないような工夫がされていました。

パンフレットに乗っていた赤城神社がとても幻想的だったので、赤城神社に行くことにしました。

赤城神社に到着したのですが、私たちは「赤城神社」が2か所あることを知らず、別の赤城神社に到着してしまいました。

ナビで再度目的地を設定し直し、目的地である「赤城神社」に向かいました。最短距離を選んだため、とても狭い山道でとてもくねくねしてました。

父が運転してくれていたのですが、16キロの山道にカーブが99個あり、乗ってるのもとてもしんどかったです。運転の方がもっと大変だったと思います。

無事に目的地の赤城神社(三夜沢)に到着しました。大木がたくさんあり、雰囲気がとてもよく行ってよかったと思いました。

道の駅で、群馬の名物、焼きまんじゅうを食べました。

見た目はボリュームありますが、パンみたいに軽くペロッと平らげてしまいました。

旅行3日目~ひたちなか公園とあしかがフラワーパーク

3日目は、今回の旅行の目的地ひたちなか公園へ行きました。

開園前から並び、開園と同時にみんな行くところは同じネモフィラでした。

みはらしの丘全体にネモフィラが咲いていて感動しました。

とても人が多くびっくりしました。アジア系の観光客の方も多く来られていました。

ネモフィラ以外にも、菜の花やチューリップ、スイセン、どれもとても綺麗でした。

次に、あしかがフラワーパークに行きました。藤とツツジが綺麗に咲いていました。

藤は半分くらいがつぼみのものもありましたが、紫色や白色ととても綺麗でした。とても大きな藤の木が何カ所かにあり圧巻でした。

夜はライトアップされ、更にきれいでした。

こちらにもアジア系の観光客の方が多く来られていました。

弁護士石川によると、あしかがフラワーパークは、かつて、アメリカのニュース専門チャンネルCNNで、「夢の旅行先2014」に日本で唯一選ばれた場所だということです。

Dream destinations for 2014 | CNN

今回の旅行はとても有意義な2泊3日でした。

司法修習のお話~その12 静岡での選択修習

2024-04-30

選択修習とは

皆さん、こんにちは。弁護士の石川です。

前回のブログまで、静岡における司法修習(実務修習)の思い出についてお話をしてきました。

私が司法修習をしていた当時(14年前)の静岡修習では、民事裁判、刑事裁判、弁護、検察の4つの実務修習を終えると、選択修習を受けることになっていました。

選択修習とは、読んで字の如く、修習生が自分で何を学ぶかを選択することができる修習のことです。

先日、私は、弁護士会の担当者として、修習生に選択修習の説明をしてきました。

14年の歳月を考えると感慨深いです。

さて、私が修習をしていた当時、選択修習の期間は2か月ほどでした。

選択修習には、全国から参加者を募集する全国プログラム、各修習地の裁判所、検察庁、弁護士会が提供する個別プログラム、修習生が自ら修習する先を探してくる自己開拓プログラムという3つの種類があります。

ネットの情報ですが、最近の全国プログラムには、衆議院や参議院での修習もあるらしく、うらやましい限りです。

自己開拓プログラムは、修習生が修習場所を確保しさえすれば何でもOKというわけではありません。

裁判所から、そこで選択修習をしても良いという許可を得る必要があります。

選択修習を取り入れた現在の形の司法修習が始まってから現在まで、相当の期間が経過しており、現在では、全国プログラムや個別プログラムは相当充実していると考えられています。

そのため、自己開拓プログラムについては、昨今では、全国プログラムや個別プログラムが存在するにもかかわらず、なおその修習先で修習する必要性がどれだけあるのか、という観点から、裁判所が許可をしてくれるハードルは非常に高いという話もネット上で散見されます。

先ほど、私が修習を受けた当時は、選択修習の期間は2か月ほどあったというお話をしましたが、各プログラムは、プログラムによって1日限りであったり、2週間続いたりします。

全国プログラムや個別プログラムでは、修習可能な定員が決まっており、募集人数を超える修習希望者がいる場合には、修習希望者の中から抽選で選ばれた人だけが当該プログラムに参加することができます。

プログラムが入ってない日は、ホームグラウンド修習と言って、弁護修習のときにお世話になった弁護士事務所で修習をさせてもらうことになります。

私の場合は、あまりプログラムを選択しなかったので、ホームグラウンド修習の日がかなり多かったような記憶です。

裁判所、検察庁のプログラム

選択修習のプログラムは、裁判所や検察庁からも提供されます。

裁判官になりたい修習生は、裁判所のプログラムを積極的に選択することが多いと思います。

他方で、検察官になりたい修習生は、検察庁のプログラムを選択することが必須という雰囲気でした。

が、しかし!

確か、同じ静岡修習で検事志望だった修習生が検察庁のプログラムを希望せず、「おいおい、あいつ大丈夫か。」みたいな話があったように記憶しています。

その後、その人は無事任検できましたが。

私が修習生だった当時、裁判所の選択プログラムは、実務修習で足りなかった部分を集中的に補うというようなプログラムが複数ありました。

差押え、仮差押え、といった民事執行手続や民事保全手続に関する事件を重点的に扱うもの、破産事件を重点的に扱うものなどがありました。

これらの分野は弁護士にとっても非常に大切な分野ですし、今となってみれば、裁判官志望でなかったとしても、これらのプログラムを選択しておけば良かったと後悔しています。

テレビ局でのマスコミ修習

私が選択したプログラムの中で、非常に印象に残っているのが、マスコミでの修習でした。

同じ班のもう1人の修習生とともに、静岡県内の某テレビ局に1週間お世話になりました。

私は子どものころ、テレビ局のアナウンサーになりたいという夢を持っていました。

また、私は、子どものころ、修習先のテレビ局の夕方のニュースを毎日のように見ていました。

何と、私たちを指導してくださった担当者は、そのニュース番組でメインキャスターを務めていらっしゃった方でした!!

子どものころ憧れていた人から色々ご指導いただけるということで、マスコミ修習の冒頭から大変感激しました。

マスコミ修習では、様々な現場への取材に同行させていただきました。

小さいころの夢であった仕事の一端を見せていただき、大変貴重な経験をさせていただいたと思っています。

弁護士の立場からもう一度見てみたい刑事施設見学

刑事施設見学も大変勉強になりました。

警察署の留置施設や静岡刑務所の部屋を見せていただきました。

現在ではそのときの記憶が大分薄れてしまっていますが、刑事施設見学自体は、一般の方を対象にしたものもあるようです(私の母親が行ってきたような話をしていました)。

前回のブログの「共感力」ではないのですが、留置者の心情により寄り添うための手段として、刑事施設見学は大変有用であると思いますので、機会があれば、是非もう一度見学させていただきたいと思っています。

司法修習のお話~その11 静岡での検察修習2

2024-04-21

私たちの指導担当検察官

皆さん、こんにちは。弁護士の石川です。

前回は、実務修習の中の検察修習についてお話をしました。今回は、検察修習の2回目です。

私たちが検察修習を受けたときには、学習塾の教室のような、全ての席に座れば最大30人ほどが入れるような部屋があり、その部屋に、修習生6人と指導担当検察官が対面で座るような感じでした。

私たちを指導してくれた担当検察官は、一旦会社にお勤めされた後、司法試験に合格されて検察官になった方でした。

私自身、検察修習というか、検察官、検察庁には、バリバリの体育会系のイメージがあり、修習開始前は、すごく恐いところというイメージがあったのですが、指導担当検察官は、いつもニコニコ朗らかな方で、安心して修習を受けることができました。

前回のブログで、検察官と被疑者、被告人が対立当事者にあるというお話をしましたが、被疑者、被告人とともに、弁護人(弁護士)も、検察官との関係では対立当事者です。

そのため、弁護士になって以降は、なかなか検察庁にお邪魔する、特に、検察官に個人的に会いに、検察庁内に立ち入るということは無いのですが(0ではありません)、お目にかかる機会があれば、また指導担当検察官にお会いしたいなぁと思っています。

弁護士になっても使える「簿記3級」

さて、指導担当検察官に関する思い出をもう一つご紹介します。

静岡修習は4班制で、各裁判修習、弁護修習、検察修習を班ごとに廻っていきます(詳しくは、こちらの記事をご覧ください)。

あまり記憶が定かでないのですが、確か、私たちの班が検察修習を受ける前の時点で、静岡の修習生全員を対象にした検察修習の事前案内か、指導担当検察官との懇談会というものがあったように思います。

その際、「修習期間中に何をやったら良いでしょうか。」という質問をした修習生がいて、その質問に対するご回答だったと思いますが、「簿記3級を取りなさい。」というのが、担当検察官のお答えでした。

検察官として、会社の不正が絡むような事件を扱う際、決算書や帳簿類を見るのに、簿記の知識があると大変役に立つ、のみならず、弁護士の業務を行ううえでも大変役立つであろう、というお話であったように記憶しています。

その後、私は、簿記3級を取ろうと思って、テキストを買ってみたのですが、最初の数ページで早くも挫折してしまいました。

しかしながら、簿記を持っているというのは、やはり弁護士にとっても有用であると思われます。

特に、会社の破産事件では、会社の決算書や帳簿類を見る機会が多く、その際、簿記の資格は非常に役立つと思います。

もう一度簿記3級にチャレンジしてみるという気概は今は無いのですが、もしこのブログを読んでいる奇特な修習生がいらっしゃるとすれば、私も、私の指導担当検察官と同様に、修習中に時間があれば(法律の勉強をしてもなお余裕があれば)、簿記の勉強をされることをお勧めします。

検事正のお話~「共感する力」

検察修習中、当時の検事正(地方検察庁のトップ)と修習生がお話をさせていただく機会がありました。

本ブログの冒頭、私にとって、検察修習はバリバリの体育会系で、恐いイメージがあったというお話をしたのですが、私が修習を受けていた当時の検事正は、お日様のような、ポカポカとした温かい人柄の方で、修習生はみんな検事正のことが好きであったと思います。

キリッとした次席検事と、温かな検事正と、僭越ながら、あのときの静岡地方検察庁の検事正、次席検事は、非常に良いコンビであったと思っています。

修習生との懇談の場で、検事正は、検察官と被疑者、被告人は対立する立場にあるけれど、被疑者、被告人の立場になって考えてみる、共感する力が大事である、というお話をされました。

私の検察修習の中で、このお話は大変印象に残りました。

「共感」というワードは、検事正に限ったことではなく、刑事裁判官からも聞いたことがありました。

私が弁護士となって数年後、小学生を対象とした刑事裁判の傍聴ツアーに、弁護士会側の担当者として同行したことがありました。

この際、同見学を担当していた刑事裁判官も、もし自分が被告人の立場であったら、どういう行動をしたであろうか、どう思ったであろうかということを考えて判決を下しています、というお話をされていました。

弁護士という仕事は、基本的には、依頼者である個人や会社から相談や依頼を受け、依頼者の立場に立って、仕事を進めていきます。

その意味では、弁護士業務において、依頼者に共感する力が求められる場面は多いと思います。

しかし、弁護士だけではなく、被疑者、被告人と対立する立場にある検察官や、双方の主張を聞いて判断を下す立場にある裁判官においても、被疑者、被告人の立場に立って考えてみる、という視点をお持ちであるということはとても新鮮に感じられました。

司法修習のお話~その10 静岡での検察修習1

2024-04-10

検察修習と弁護修習との共通点

皆さん、こんにちは。弁護士の石川です。

今回は、最後の実務修習、検察修習での思い出を紹介します。

刑事裁判や民事裁判など、裁判所での修習と、検察修習との大きな違いの一つは、修習生と当事者との距離だと思います。

より具体的に言えば、被疑者や被告人と、修習生との距離ということです。

これは、弁護修習における依頼者と修習生との距離にも類似する事柄だと思います。

刑事裁判修習や民事裁判修習では、基本的には、弁護士や検察官が主張する内容を前提に、裁判所としてどのような判断をするかということを勉強します。

これに対して、検察修習では、当事者=被疑者から、問題とされている事象に関する事実を聞き取り、聞きとった事実がどのような罪に該当するか、ということを検討します。

また、検察修習では、該当すると考えられる犯罪について、裁判になったときに、その事実を証明できるだけの証拠が揃っているかどうかについても検討します。

弁護修習でも、依頼者や相談者から、問題となっている事項について事実を聞き取り、それが法的にどのような効果を持つ事実であるのかを検討します。

また、裁判になった際、聞きとった事実を証明できる証拠があるかどうか、ということについても検討します。

このように、検察修習と弁護修習は、裁判修習のように、用意された事実を前提として結論を検討するのではなく、自ら当事者から事実を聞き取り、事実を明らかにしていくという性格が強い修習であると言えます。

検察修習と弁護修習の相違点1~対立当事者からの聞き取り

しかしながら、検察修習と弁護修習とでは、修習生と当事者との関係に大きな違いがあります。

弁護修習で事実関係を明らかにするために聞き取りを行う場合、多くの場面で、聞き取りを行う対象者は依頼者であったり、相談者であったりします。

つまり、大抵の場合、聞き取り相手は、弁護士(あるいは修習生)に対して友好的です。

しかし、検察修習の場合、検察官側が聴取しなければならない対象者の多くは、被疑者、被告人であり、いわば対立当事者であるわけです。

そして、被疑者、被告人は、何らかの罪を犯したと疑われて取調べを受ける立場にあります。

被疑者、被告人は、通常、自らが発言する内容によっては、自らに不利益が及ぶ可能性があることを認識しています。

そのため、被疑者、被告人においては、自分を守るために、自分に不利益と思われることを進んで話をするということは、あまり期待できません。

このことは弁護人の立場からすれば、当然のことで、自分が弁護人として、被疑者等と面会する場面で、被疑者にとって不利益になるようなことについて進んで話すよう勧めることはあまりありません(ただし、比較的軽微な事案で、記憶にあることを全て話した方が勾留を延長されずに釈放される可能性が高いと思われる場合には、被疑者に対して、記憶にあるとおり取調官に話をするよう勧めることもあります)。

検察修習と弁護修習の相違点2~「決裁」の制度

また、弁護修習と検察修習との大きな違いのその2として、検察修習においては、というよりも、検察庁においては、「決裁」の制度があります。

被疑者を取調べ、こういう罪名で公判請求をしよう(刑事裁判にかけよう)と判断した場合、あるいは、今回の罪については、不起訴で良いだろうと判断をした場合、いずれの処分にする場合でも、役職のある検察官(通常は、地方検察庁のNo.2にあたる次席検事になるのでしょうか)の決裁を仰ぐ必要があります。

決裁官とは、なぜそのような処分が妥当であるのか、ということや、公判になった場合に立証ができるのか、その証拠としてはどのようなものがあるか、ということについて問答を行います。

決裁官が、処分内容が妥当でないと判断したり、処分についての根拠が不十分であると判断したり、証拠が不十分であると判断したりした場合、決裁が通らず、もう一度検討するということになります。

ちょうど法務省のウェブサイトに、次席検事による決裁に関するページがありましたので、リンクを貼らせていただきます。

もちろん弁護修習でも、指導担当の弁護士と打合せをしたり、議論をしたりしますが、「決裁」という明確な形をもって、「OK」、「ダメ」という判断が下される点が、検察修習の特色でもあると思います。

当時の次席検事は、大声を出すとか、怒鳴るとか、そういうタイプの人では全く無かったのですが、「決裁」の際はかなり緊張しました。

数年前、某事件の関係で、テレビを通して、当時の次席のお顔を拝見し、決裁のときのことが懐かしく思い起こされました。

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