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2023年 弁護士石川が今年読んだ本の話2

2023-12-10

隆慶一郎さんの「一夢庵風流記」

皆さん、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

2023年もいよいよ残り20日余りとなりました。

私自身も、非常に重たい書類を何とか締め切りまでに書き上げ、今年の仕事の峠は越えたかなという感覚でおります(石川アトム法律事務所の年末年始のお休みについては、こちらの記事をご覧ください)。

さて今回は、弁護士石川が2023年に読んだ本の第2弾です。

早速ですが、私が今年読んだ本の中で、2番目に面白かった本は、こちらです。

隆慶一郎さんの「一夢庵風流記」です。

タイトルだけをぱっと見ると、一体どこで区切って読めばいいのだろうと思われるかもしれません。

「一夢庵風流記」は、戦国時代末期に存在した前田慶次(あるいは前田慶次郎)という男性の人生を描いた歴史長編小説です。

男性には、「花の慶次」の原作です、とご紹介差し上げるのが最も分かりやすいでしょう。

インターネットを検索してみたところ、どうやら「花の慶次」には、「花の慶次」単体の公式サイトがあるようでして、そのリンクを貼らせていただきます。

花の慶次公式サイト (hananokeiji.jp)

加賀百万石で有名な前田利家は、前田慶次の義理の叔父という関係にあたります。

前田慶次のやることなすこと、とんちが効いた天晴れな所業に胸がすーっとします。

まさに、痛快な小説です。

元々、この本の作者である隆慶一郎さんの「影武者徳川家康」を読んだことがあり、隆慶一郎さんの本で、面白そうなものはないかなと思っていたところ、「一夢庵風流記」という本があることを知りました。

歴史ものが好きで、痛快な小説をお読みになりたい方には、是非おすすめの一冊です。

隆慶一郎さんの「影武者徳川家康」

「影武者徳川家康」は、関ヶ原の合戦で、家康は死んでおり、以後の家康は、家康の影武者あった世良田二郎三郎が家康に成り代わっているという物語です。

関ヶ原前には、「ただの影武者」に過ぎなかった世良田二郎三郎が、家康の子である秀忠や、一部の徳川家重臣に、家康の死を伝えつつ、対外的には自身が家康であるとして振る舞い、用済みとなった自身を亡き者にしようとする秀忠とどのように対峙していくかというストーリーです。

文庫版は、上中下3巻で1800ページを超える大作ですが、「一夢庵風流記」と同様に、さらっとした口当たりの本で、サクサク読めてしまいます。

「影武者徳川家康」は、同名のテレビドラマを見たのがきっかけで、中学のころに読みました。

それから24年経って、昨年何となくもう一度読んでみたいと思い、1800ページを一気読みしました。

こちらも是非お薦めしたい一冊(三冊)です。

東野圭吾さんの「ラプラスの魔女」

言わずと知れた東野圭吾さんですが、今年私が読んだのは、「ラプラスの魔女」とその前日譚にあたる「魔力の胎動」です。

これらの2冊は、羽原円華という少女が主人公となっている小説です。

羽原円華には、気候状況や物や人の動き方について膨大なデータを学習し、今後の天気を物理法則に基づいて極めて正確に、かつ、緻密に予測したり、気体を含む物や人の動き方を予測したりすることができるという特殊能力を有しています。

「魔力の胎動」で出てくる例で言えば、天候を予測していつのタイミングで飛ぶのがスキージャンパーにとって最も良い風であるかといったことや、ナックルボールの軌道を計算して適確に捕球したりすることができる、ということです。

同じ東野圭吾さんの作品でも、ガリレオシリーズでは、湯川博士が色々と試行錯誤を重ねて実験をしていると思うのですが、羽原円華は、いわば、「秒で」答えを出してしまいます。

スーパーコンピューター富岳のような感じでしょうか。

先に小説の帯を見てしまったからかもしれませんが、小説を読んでいる最中の羽原円華のビジュアルイメージは、そのまんま、広瀬すずさんでした。

このシリーズでは、今年の3月に「魔女と過ごした七日間」という新作が公刊されています。

「ラプラスの魔女」も「魔力の胎動」も文庫本を買ったので、できれば文庫本が出るまで待ちたいのですが、多分我慢できずにハードカバーを買ってしまうでしょう。

その良い例が、東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズです。

加賀恭一郎シリーズは、司法修習生のときにドラマ「新参者」を見て、そのシリーズを知り、第一作の「卒業」から第七作の「赤い指」までは文庫本を購入していました。

しかし、「新参者」以降は、中古ですが、ハードカバーを購入しています。

「新参者」が文庫本化されたのは、ハードカバーの発売から4年後で、その後も文庫本化には概ね3年がかかっています。

そんなに待てません!!

というわけで、今年の9月発売の加賀恭一郎シリーズ最新作「あなたが誰かを殺した」を楽天ラクマで購入してしまいました。

年末年始のお休みに読もうと、今からとてもワクワクしています。

2023年 弁護士石川が今年読んだ本の話1

2023-12-01

先輩弁護士からのプレゼントにより読書熱が再燃

皆さん、こんにちは。弁護士の石川アトムです。

2023年もいよいよ残り1月となりました。

皆様におかれましては、年末年始のご準備をされている時期かと思います(石川アトム法律事務所の年末年始のお休みについては、こちらの記事をご覧ください)。

今回は、弁護士石川が2023年に読んだ本について紹介したいと思います。

元々読書が趣味だったのですが、今年の年明けから春先まで、花粉症の鼻づまりもあり、スッキリ眠れない日が続き、睡眠を重視して、あまり読書をしていませんでした。

しかし、いつもお世話になっている先輩弁護士から、小説「優駿」をプレゼントしていただき、これが大変面白く、読書熱が再燃しました(先輩弁護士からのプレゼントの話は、こちらの記事をご覧ください)。

2023年 最も面白かった本 ~ジョージオーウェル「1984年」

さて、さっそくですが、「優駿」以外で、私が今年読んだ本の中で、最も面白かった本の第一位は、こちらです。

ジョージ・オーウェルの「1984年」。訳者は高橋和久さんです。

以下、なるべくネタバレはしないように気を付けてはいますが、結論の方向性はネタバレがあります。

ご注意ください。

全体主義社会、監視社会の近未来を描いたディストピアノベルの金字塔と言われている作品です。

また、イギリスのある調査では、イギリス人が読んだことのあるフリをした本の第一位にもなったことがあるようです(笑)

出版は1949年で、そのうえでの「近未来」を描いた作品なのですが、1949年出版ということを全く感じさせない、むしろ最近書かれたんじゃないかと思ってしまうような作品です。

「テレスクリーン」という一方通行の監視カメラ、監視スクリーン的な装置など、現代でもあり得そうな設備が出てきます。

出版年以降に、実際に某国で行われていたことが書かれているのではないかと思われるような迫真さと、ある意味の現実感がありました。

そして、この本は、「あーー、ダメダメ。そっち行っちゃダメ。あ~あ・・・」というような主人公の言動で、一体この先どうなっちゃうの、というハラハラ感が止まりません。

さらに、クライマックスに訪れる、突然、足下の床が無くなって垂直落下するようなフリーフォール感と絶望感。

さらに、その後の、ふわふわ感(「何も無かったことにする感」に近いかもしれません)。

読み応え抜群です。

「1984年」に登場する「ニュースピーク」

「1984年」は、とてもお薦めな本なのですが、この本にはちょっと取っつきにくいところがあります。

私も実際、最初の数ページを読んで数か月寝かせるということをこれまで2度ほどしたと思います。

先ほども若干紹介した「テレスクリーン」以外にも、この本で用いられている設定や、それを表す語彙に慣れるまでちょっと時間がかかるかもしれません。

小説中には、「オセアニア」、「ユーラシア」、「イースタシア」という国名が登場します。

しかし、小説に出てくる「オセアニア」や「ユーラシア」は、現在私たちが使っている「オセアニア」や「ユーラシア」とは異なっています。

これがまたややこしい。

小説中の「オセアニア」は、概ね南北中央アメリカ、イギリス、オーストラリア、アフリカ南部を含む地域で、本小説の主人公は、「オセアニア」で暮らしています。

「ユーラシア」はロシア+ヨーロッパ、「イースタシア」は、概ね、中国、モンゴル、チベット、日本、東南アジアの地域を意味しています。

また、私の場合、特に「ニュースピーク」という設定に混乱しました。

「ニュースピーク」は、カタカナで書かれていたこともあって、この本の相当途中まで、
「new speak」=新しい言語ではなく、「News peak」=とっておきのニュースだと思っていました。

ニュースピークというのは、この小説に登場する、いわば新しい英語のことです。

ニュースピークの目的は、言葉の数を減らしていくことです。

たとえば、現在の英語には、「寒い」を意味する「cold」という言葉があり、温かいには、
「warm」という言葉があります。

しかし、ニュースピークに「warm」という言葉は存在しません。

「寒い」=「cold」に「非」を意味する接頭語「un-」がプラスされ、「uncold」が「warm」の代わりを果たします。

このように、代替可能な語彙は、次々と一つの語にまとめられ、消滅していきます。

人は、言葉を失うと、その事実を適確に表現したり、考えたりすることができなくなります。

そのように、言葉を奪っていくことで、支配層にとって不都合な思考自体をさせないようにしていく、というのがニュースピークの目的です。

なるほど確かに、言葉を奪われてしまうと、考えること自体ができなくなってしまいます。

その思考を指し示す表現ができなくなってしまうのです。

この発想には、よくまぁそんなこと考えたなぁと感服しました。

「1984年」、とてもお薦めです。

年末年始のお休み中にいかがでしょうか。

最近読んだ本~「優駿」

2023-05-20

先輩弁護士からのプレゼント

こんにちは。静岡の弁護士の石川です。

今回は、私が最近読んだ本として、宮本輝さん作の小説、「優駿」を紹介します。

こちらの本は、私が大変お世話になっている先輩の弁護士からいただいたものです。

なぜ先輩がこの本をプレゼントしてくれたかというと、私が競馬好きであるからです。

私の競馬好きの話については、このブログの後半に書きます。

さて、この「優駿」という本は、一頭のサラブレッドと、そのサラブレッドを巡る人間の人生について書かれた本です。

この本で私が感じたことは、登場人物たちの不安と困難です。

常に不安、ずーっと不安。一つ困難を乗り越えても、また困難。

きっと、物語の続きも不安と困難。

人生は困難の連続で、ずっと不安。

それと対置される「祈り」。

その中での、希望や光。

そんな印象を受けました。

私がいただいたのは文庫本で、合計700ページを超える長編ですが、さらりと読めてしまう口当たりの良い文章です。

「優駿」の第一章が初公開されたのは、1982年ということで(私もまだ生まれていません)、グレード制が導入されていなかったり、ダービー出走の馬齢が4歳であったり、NHK杯がダービーのトライアルとして位置付けられていたりと、現在とは違う設定ではありますが、とても面白い本です。

競馬好きの方には、是非お薦めの一冊です。

私が競馬を始めたきっかけ

私が競馬好きであることは、静岡の弁護士の一部の間ではよく知られています。

私が競馬好きになったきっかけは、中学1年のころに買ったプレイステーションの「ダービースタリオン」でした。

当時、全く競馬を知らなかったのですが、育成系のゲームが好きであったことからダービースタリオンを始め、すぐに本物の競馬を見てみたくなりました。

当時は、今、ウマ娘で人気を博しているスペシャルウィークやサイレンススズカが現役で走っていた時代でした。

サイレンススズカ、グラスワンダー、エルコンドルパサーが出走した毎日王冠を実際に見に行きましたが、史上最高のGⅡレースと言っても過言ではないでしょう。

今でも私が一番好きな馬~オルフェーブル

あまり馬券は買いませんが、大人になってからも競馬のテレビ中継はほぼ毎週見ています。

子どもが生まれる前は、ときどき競馬場にも行っていました。

私が一番好きな馬はオルフェーブルです。

オルフェーブルが出たレースの中でも一番好きなレースは、負けてしまいましたが、阪神大賞典です。

あんなレース見たことないです。

これからもきっとあんなレースを見ることはないのだろうと思います。

でも、あのレースが、もっとも、暴れん坊将軍たるオルフェーブルらしいレースだったように思います。

オルフェーブルが1回目の凱旋門賞に負けたときは、本当にショック過ぎて、競馬を見るのが嫌になり、2、3か月競馬を見ない時期もありました。

サトノダイヤモンドと凱旋門賞

最近と言うほど最近でもないのですが、最近好きだった馬はサトノダイヤモンドです。

きさらぎ賞までの3戦の勝ちっぷりから、無敗の3冠を期待したのですが、現実はそううまくはいきませんね。

皐月賞、日本ダービーは、本当に残念でした。

サトノダイヤモンドが出走した日本ダービーは、指定席の抽選に当選するという幸運に恵まれ、現地で観戦していたのですが、本当に、わずかな差でした。

しかし、その後、菊花賞、有馬記念を連勝、天皇賞春は3着に敗れたものの、個人的に凱旋門賞への期待が高まっていました。

この年の初夏、私は離婚し、フリーな時間が大幅に増えたことと、若干の破れかぶれ感から、サトノダイヤモンドが出走する凱旋門賞を観戦しに行くことを決めました。

当時、このことを裁判官に言ったことがありましたが、「そんな道楽をして・・・」と言われました。

凱旋門賞でも、ツアー会社を通じて、追加料金3万円を支払って指定席をとりました。

しかし、凱旋門賞の指定席は、そこら辺の公園にあるベンチと同等の木製の長椅子で(下の写真の左下に移っている長椅子です)、最初その「指定席」を見たときは、何かの間違いじゃないかと思いました。

凱旋門賞当日は、シャンパンを飲んでいたところを世界的ニュース専門チャンネルCNNにキャプチャーされたり、話しかけてきた現地の若者に「いくら賭けたんだい?」と聞かれ、「7ユーロ(≒1000円)」と言ったら鼻で笑われたり、たくさんの日本の芸能人さんがいたりして、とても楽しかったです。

前哨戦のフォア賞の結果から、嫌な予感はしていたのですが、結果は大変残念でした。

近年でもっとも期待した凱旋門賞は、昨年のタイトルホルダーが出走した凱旋門賞でした。

昨年のタイトルホルダーの凱旋門賞を見た後も、しばらく競馬を見る気が無くなってしまったのですが、凱旋門賞ってどうなんでしょうね。

別の星の競馬のような感じがします。

日本馬に凱旋門賞を勝って欲しいという気持ちはもちろんありますが、凱旋門賞じゃなくてもいいんじゃないか、という気もしています。

とは言いつつ、私が見たときの凱旋門賞はシャンティイだったので、いつかはロンシャンの凱旋門賞を見に行きたいと思っています。

静岡空港発の九州旅行2

2023-05-10

静岡から吉野ヶ里遺跡へ

前回のブログでは、時系列に逆らって、熊本にいる同期の弁護士に会う話を先に紹介しました。

今回は、九州旅行の1日目と2日目についてお話します。

朝7時30分発の便で静岡空港から福岡空港へ。

静岡空港を離陸してしばらくすると、左側座席の窓から富士山を眺めることができます。

冬などの空気が澄んでいる時期に見たら、さぞかしきれいなことでしょう。

福岡空港近くでレンタカーを借り、まずは佐賀県の吉野ヶ里遺跡へ。

吉野ヶ里遺跡は小学生のころから教科書で聞いていた名前で、いつか行ってみたいと思っていました。

静岡にも同じ弥生時代の遺跡で、登呂遺跡という遺跡があります。

吉野ヶ里遺跡も静岡の登呂遺跡と同じくらいの所用時間を見ておけば良いだろうと思っていたら、とんでもない間違いでした。

歩いても歩いても、物見櫓にたどり着かない・・・。

それもそのはず、吉野ヶ里遺跡は横幅で言えば登呂遺跡の2倍、縦で言えば登呂遺跡の6倍!

全然規模が違いました・・・。

5年ほど前には、弁護士会の人権大会に青森県に行った際、三内丸山遺跡に行きました。

しかし、三内丸山遺跡と比べても、吉野ヶ里遺跡は3倍の長さがあるようです。

所要時間1時間くらいを見込んでいましたが、早足で歩いても2時間以上かかりました。

しかも、甕棺の発掘状況の展示までで断念し、上半分はほぼ端折っています。

広すぎる吉野ヶ里遺跡・・・。

吉野ヶ里遺跡では、甕棺の発掘状況が発掘当時の状況のまま保管されている展示がとても面白かったです。

吉野ヶ里遺跡には、ムラやクニの考え方があり、2000年以上も昔の時代から、位の上の人が住む地域と、位が下の人が住む地域が分かれていたそうです。

そのような昔から、既に貧富、階級の差があったことが、改めて考えてみると、新鮮かつとても大きな驚きでした。

平和公園と原爆資料館へ

吉野ヶ里遺跡に思いのほか時間がかかったため、昼食をとることを断念して車で長崎へ。

長崎1日目は、浦上天主堂、平和公園、原爆資料館。

浦上天主堂も、2日目の大浦天主堂も、ステンドグラスがとてもきれいでした。

建物内の写真を撮ることができず、残念です。

原爆資料館でもっとも印象的だったのは、入ってすぐの部屋で何カ所か写真のスライドを流していた箇所でした(後に同じ写真も展示されていました)。

その中の1枚に、母子が丸焼けになって亡くなっている写真がありました。

自分自身が小さな子どもを持ったためということが大きいのかもしれませんが、うちの子どもと変わらないくらいの年齢であろう子が焼け焦げて死んでいる写真はとても印象的でした。

夕方になり、レンタカーを返し、ようやく旅行初日の1食目。

一人で旅行をすると、食事はだいたいこんな感じになります。

長崎と言えば、ちゃんぽんです。

1日目の夕食は江山楼でいただきました。

2日目の昼食には、四海樓のちゃんぽんをいただいたのですが、私は、江山楼のちゃんぽんの方が好きでした。

スープがとてもおいしくて飲み干してしまいました。

その後、海沿いを歩いて、長崎駅へ。

長崎はとてもきれいな街でした。

他にあまり港町を知らないからかもしれませんが、静岡の清水に雰囲気が似ていると思いました。

長崎駅では、地酒をいただきました。

お土産コーナーには無く、とても残念だったのですが、杵の川の本醸造が思いのほか甘く(完全主観)、飲みやすくておいしかったです。

他に六十餘洲もいただきました。

ごちそうさまでした。

軍艦島と長崎観光

長崎2日目は、午前中に軍艦島へ。

長崎の港から45分ほど船に乗り、軍艦島へ向かいました。

現在は、限られた地点でしか見学ができないそうですが、それでも廃墟となった島の姿は、迫力がありました。

大正3年(1914年)に建てられたという日本最古の鉄筋コンクリート造の集合住宅(下の写真・右側の建物)は、ボロボロになりながらも、よく倒壊しないものだなと感心しました。

骨太なコンクリート柱が、イトーヨーカドー静岡店の立体駐車場を彷彿とさせました(笑)

午後は、四海樓でチャンポンを食べ、グラバー園、大浦天主堂、オランダ坂、出島をひたすら歩きました。

長崎は坂の街と聞いていましたが、なるほどその通りでした。

出島も、小学校の教科書にも載っている超有名スポットですが、午後は3、4時間歩きっぱなしで疲れてしまって、建物内まで見学する元気がありませんでした。

それでも長い橋を渡って、かつては島だった出島に入るときは、ここがあの出島かと感慨深いものがありました。

西九州新幹線と九州新幹線

長崎から、同期の弁護士がいる熊本までは、新幹線と電車を乗り継いで向かいました。

長崎駅から武雄温泉駅まで西九州新幹線かもめ。

武雄温泉駅から新鳥栖まで特急リレーつばめ。

新鳥栖から熊本駅までまで九州新幹線つばめ。

この3つの列車の中では、九州新幹線つばめが一番すてきな列車でした。

座席の背もたれが木でできていたり、ブラインドが竹でできていたり、「和」の雰囲気でした。

もう一度ゆっくり乗ってみたい新幹線です。

久しぶりの2泊3日の旅行でリフレッシュさせてもらいました。

連休明けも、一つ一つの業務に、迅速かつ適切に対応していきたいと思います。

静岡空港発の九州旅行

2023-04-30

静岡から九州へ

こんにちは。静岡の弁護士の石川です。

今回は最近した旅行について書かせてください。

妻が2泊3日で子どもたちと実家に帰るということで、旅行に行かせてもらいました。

もともと私は旅行が大好きでしたが、子どもたちが生まれてからはあまり旅行に行けていませんでした。

2泊3日の貴重なお休み。

せっかくなので今まで行ったことがない県にしようと思いました。

これまで行ったことがなかった県は、新潟、和歌山、福岡を除く九州。

今回はその中で、静岡空港から福岡空港に飛び、その後、佐賀、長崎、熊本の3県を巡ることにしました。

ネットでは、国内線はフライトの1時間前に空港に来てくださいと書かれていたので、フライトの1時間前に静岡空港に行ったのですが、まさかの閉鎖中。

便が少ないから、夜間は閉めているようでした・・・。

しかし、空港がオープンしてから搭乗口までは15分くらいで行けました。

静岡空港の国内線は大変スムーズです。

同期の弁護士と8年ぶりの再開

順序が逆ですが、先に熊本の話を。

熊本には、京大ロースクール時代の同級生で、司法修習も同期の(≒同じ年に司法試験に受かった)弁護士がいます。

彼は京大(学部)から京大(ロースクール)に進学し、自分は東北大(学部)から京大(ロースクール)に進学したのですが、ロースクール1年目の後期に、彼から、彼が所属していた勉強会に誘ってもらいました。

その勉強会では、週に1、2度集まって司法試験に向けた答案練習をし、相互に採点する(コメントを書く)などしていました。

自分がもともと参加していた勉強会は、訳あって1年目の夏休みに空中分解。

彼から誘ってもらって参加した勉強会には、自分を含めて6人が参加していました。

その6人は、見事全員が新司法試験に一発合格!

彼にその勉強会に誘ってもらえなければ、弁護士としての今の自分はいなかったかもしれません。

本当に彼には感謝しています。

今回、そんな彼と再会したのは、その勉強会に所属していた友だちの結婚式以来8年ぶり。

しかし、見た目も雰囲気も変わらず。

相変わらず裏表の無い、さわやかな彼で、とても楽しい時間を過ごすことができました。

お互い来年度には40歳になり、弁護士としては職歴は13年あります。

しかし、彼は若く見られるようで(実際、38歳で弁護士歴13年は、その意味では若いと思いますが)、時々お客さんから、司法試験に受かりたての弁護士だと思われるそうです。

「あるある」です。

私もまだまだ若いつもりで、弁護士としては「若手」のような感覚があるのですが、すでに「中堅」と言える時期に来ているのだなぁと時々思います。

弁護士としての仕事も15年の節目が近づいてきますが、お互い健康に気を付け、家族とともに、楽しい人生を過ごせればと思います。

破産事件における静岡地裁との運用の違い

彼とはお互いの子どもの話をしたり、今度彼が建てる家や自分が一昨年建てた家の話をしたり、仕事の話をしたりしました。

仕事に関しては、彼と自分とは扱っている業務が似ていました(破産管財、交通事故など)。

他の県の弁護士と話をする機会はあまり多く無いのですが、特に、破産管財事件について、静岡以外の他の裁判所の取扱いを聞ける機会は非常に貴重です。

静岡地裁のやり方との対比を含め、破産管財事件の進め方について話ができたことはとても有意義でした。

静岡地裁と熊本地裁とで、破産管財手続において一部取扱いが異なるものがあり、その中には破産手続における配当や弁済に影響が大きいものもあったため、取扱いに差異があるという話はとても面白かったです。

また、静岡では、温暖な気候のためか、全国的に見て訴訟における和解率が高いと言われています。

それに対して、熊本は、「肥後もっこす」のようで、一度訴訟を始めたら、お互いになかなか折れないそうです。

これもまた、興味深い話でした。

最終日は熊本観光

最終日は、彼に車を出してもらい、熊本観光をさせてもらいました。

熊本城と阿蘇周辺です。

熊本城は、本当に雄壮、重厚で、まさに鉄壁という雰囲気の見惚れるお城でした。

しかし、石垣が崩れるなどところどころに熊本地震の傷痕がありました。

また、阿蘇へ向かう際も、山々に土砂崩れの痕がありました。

熊本地震からは7年が経ちますが、まだまだ熊本は復興の途中であると思いました。

しかし、その一方で、修復された熊本城の堂々とした居住まいからは、熊本の方々の不屈の力強さを感じました。

熊本城は、やはり熊本の人たちにとって、とても大切なシンボルなのでしょう。

静岡でも、私が小学生だったころから大きな地震が来ると言われ続けています。

そのような大きな地震が来たとき、静岡は、立ち上がり、立ち直ることができるのだろうかということは時々頭をよぎります。

ただ今は、今できることをしておこうと思いました。

楽しかった熊本!!

熊本では、彼のおかげで大変楽しい時間を過ごすことができました。

彼から、今年、実務に入って10年目の会(コロナの影響で延期されていました)が、熱海で開かれるとの情報を得ました。

熊本から熱海に行くのはとても大変だと思いますが、熱海に来てくれたら、今度は静岡で歓待しますよ!!

THE FIRST SLAM DUNK

2023-01-30

THE FIRST SLAM DUNKを見てきました

土日に妻が子どもたちを連れて妻の実家に泊まるということで、1月半ぶりに自由な時間ができました。

そこで、新静岡セノバで、かねてから気になっていたTHE FIRST SLAM DUNKを見てきました。

スラムダンクは、私が今更申し上げるまでもなく、1996年まで週刊少年ジャンプ(集英社)に連載されていた高校生のバスケットを題材とした漫画です。

私のお小遣いでは毎週ジャンプを買う余裕は無かったのですが、私が行っていた床屋にはジャンプがたくさんあり、髪を切ってもらった後も、前回来たとき以降の続きを読んでから帰っていました。

ジャンプでの連載終了から25年が経ち、まさかこのタイミングで新しい映画が公開されるとは思ってもいませんでした。

37歳の大の大人が、とてもワクワクして映画館に向かいました。

大人になってもワクワクできるものがあるということはとても幸せなことです。

また、当時は全然分かっていませんでしたが、あの時代のジャンプを毎週読むことができていたなんて、今から考えると、何と幸せなことだったでしょうと思います。

中身に立ち入らない「THE FIRST SLAM DUNK」の感想

小学生のころに見ていたテレビアニメの記憶はもはやおぼろげですが、テレビアニメよりも、アングル等臨場感があって良かったです。

また、今回の映画では声優陣が一新されていますが、(テレビアニメの記憶がおぼろげであることもあってか)私は全く違和感を覚えませんでした。

晴子ちゃんが坂本真綾さんだったことには、エンドロールまで全く気がつきませんでした。

ちょっと中身に入る「THE FIRST SLAM DUNK」の感想

何の前置きもなく、当然のように、あの試合から始まる構成にはビックリしました。

本当に何の前置きも、説明もなく、そのことにビックリしました。

せっかく見に行くのであれば、やはりマンガを読んでから行けば良かったと思っています。

私が最後にスラムダンクを読んだのは、今から13年以上前のことだと思いますが、細かいセリフや展開などは忘れてしまっていました(それでもよく相手方チームの名前を3、4人覚えていたなぁと思います)。

あとは、できれば、さらにじっくり見たかったという感じがありました。

フルで映画化しても、ダレることは絶対無かったと思います。

今後ディレクターズカット版が出たりするのでしょうか・・・?

私は単行本しか読んだことがないのですが、単行本には書かれていなかった色々な話が出てきてとても面白かったです。

特に、最後の最後のシーンでは、まさかああいった場面で2人が対峙するとは!!と、とてもワクワクしました。

その先の話が描かれることはないのかもしれませんが、2人の今後の活躍を見てみたいと強く思いました。

スラムダンクと私

スラムダンクには、いくつもの名ゼリフがありますが、私は、やはり、安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ・・・?」が一番好きです。

ロースクールの受験時代、司法試験の受験時代にも、机やトイレに、安西先生のお言葉を貼り付け、毎日その言葉を目にして勉強を続けていました。

諦めずに頑張るというのは、口で言うのは簡単なことです。

しかし、真に諦めずに最後までやり通すということは、とても難しいことです。

私も弁護士13年目になりました。

いろいろな事件を経験し、ご相談をいただいた時点で、事件に対するある程度の見通しが立つことも珍しくありません。

しかし、その13年の中で、最後まで諦めずにやり通した結果、当初の予想を裏切る、思いもよらない素晴らしい結末に至った事件もありました。

これからも、弁護士を志したときの初心を忘れず、最後までやり通す、そういう弁護をしたいと思っています。

ちなみに、私は、スラムダンクの中では、海南の神宗一郎が一番好きでした。

毎日毎日練習を続け、ついに海南のスタメンを勝ち取った神さんには、強い憧れを抱きました。

努力を続けていくということも、また難しいものです。

諦めないこと、努力を続けていくこと。

この2つは弁護士にとっても、とても大切な要素なのだろうと思います。

月9ドラマ「女神の教室~リーガル青春白書~」が始まります

2023-01-09

新月9ドラマ 女神の教室

本日からフジテレビ系列の月9ドラマとして、「女神の教室~リーガル青春白書~」がスタートします。

「女神の教室~リーガル青春白書~」では、北川景子さん演じる「人を知らなければいい法律家にはなれない」をモットーにする裁判官が、実務家教員としてロースクールへ派遣されます。北川さん演じる主人公が「人を知らなければいい法律家にはなれない」をモットーに、「法」だけでなく「人」を学ぶ授業を展開し、司法試験合格という目先のゴールばかりにとらわれるロースクールの現実に新風を巻き起こしていく、というドラマのようです。

弁護士とロースクール(法科大学院)との関係

皆さんは、ロースクール(法科大学院)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

現在の日本で、裁判官、検察官、弁護士になるためには、基本的には、ロースクール(法科大学院)を卒業するか、予備試験という司法試験とは別の試験に合格した後に、司法試験を受験する必要があります。

つまり、ロースクールというのは、基本的には、司法試験に合格することを目標とした学生が通う大学院と言えます。

昨年の司法試験では、受験者全体の司法試験合格率が45.52%であったのに対し、予備試験合格者の司法試験合格率は97.53%となっており、驚異的なものがありますが、合格者の人数だけで言えば、昨年の司法試験合格者の7割以上はロースクール出身者です。

ロースクールでの受験指導

「女神の教室」公式サイトの案内によると、ドラマに登場するロースクールの教員たちは、学生に対して司法試験のノウハウを教えることにしか興味が無く、学生たちも試験の対策になることしか求めていないという姿が描かれるということです。

私自身は、ロースクールを卒業してもうすぐ13年になりますが、私がロースクールに通っていたころは、予備試験は存在しませんでした。

また、当時通っていたロースクールでは、学校として司法試験対策(受験指導)を行うことは推奨されておらず、むしろ基本的には禁止されていたように思います。

近時は、ロースクール卒業生よりも、予備試験合格者の方が、圧倒的に合格率が高いという状況もあり、ロースクールにおける授業の方針も変わったのかもしれません。

もっとも、山田裕貴さん演じるロースクール教員は、「『自主ゼミ』 で司法試験合格者を輩出するエース教員」と評されています。

「自主ゼミ」というのは、ロースクールの授業そのものではなく、ロースクールの学生同士で行っている勉強会のことを言うのではないかと思います。

つまり、ロースクール側は公式には受験指導に関われないので、公式授業の自主ゼミにより受験指導をしているということなのでは、とも思いました。

弁護士が弁護士ドラマを見ると

これまでロースクールをテーマにしたドラマは見た記憶がありません。

私が弁護士をテーマにしたドラマを見ていると、「こんなこと起こるわけないじゃん。」とか「こんなにベラベラしゃべってたら、絶対裁判官に制止される(「書面で提出してください!」と言われる)」などと思ってしまいます。

「ロースクールのリアルな日常」が描かれるという新月9ドラマ。

どんな日常が描かれているのか、とても楽しみにしています。

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