2024年弁護士石川が読んだ本~その1

司馬遼太郎さんの「城塞」

みなさん、こんにちは。弁護士の石川です。

年末が近づいてきましたので、今年も、私が読んだ本の中で、オススメ作品を紹介したいと思います。

もともと私は、歴史系の本が好きなのですが、今年の10月中盤までは、歴史物の本を多く読んでいました。

まずは、司馬遼太郎さんの「城塞」。

この本は、関ヶ原の合戦以降大阪夏の陣までの歴史について書かれた本です。

関ヶ原の合戦後、小幡勘兵衛という後の軍学の祖が、徳川方の間者として大阪場内へ侵入し、同人の視点を中心に、大阪夏の陣に至るまでの徳川と豊臣の攻防(?・外交という意味では豊臣が一方的にやられているように見えますが・・・)が描かれています。

今年、仕事で大阪に行った際、大阪でぽっかりと時間が空いてしまったことがあり、たまたま近くに司馬遼太郎記念館があるということで、同記念館を訪ねてみました。

記念館はとても素敵で、司馬遼太郎さんの作品を一堂に展示した書棚は圧巻でした。

その記念館のシアターで上映されていた映像に出てきたのが、こちらの「城塞」です。

その場で全三巻を購入しました。

司馬遼太郎記念館で本を購入すると、記念館のカバーを付けてくれます。

そして、どうして君はそうなるの!?、そんなうまく行くわけないでしょ!?という大野治長らを始めとする豊臣方の面々。

喜劇ならば良いのでしょうが、命と家の存亡がかかった時期にこの感覚ではまるでダメでしょうな、という方々でした。

そこがまた真田幸村、後藤又兵衛を引き立てるのですが。

かなりの長編小説ですが、登場人物それぞれキャラが立っており、すいすいと読めてしまいます。

とても面白い本でした。

また、こちらの本は、マレーシアにも持って行った本です(マレーシア旅行のブログはこちらからご覧ください)。

ルーフトップバーでお酒を飲みながら「城塞」を読んでたところ、店員さんに、「あなたは本が好きなんですね~」と言われました。

そういう思い出のある本でもあります。

これまで司馬遼太郎さんの作品はそれほど読んだことがありませんでした。

「城塞」以外に読んだことがある司馬遼太郎さんの作品は、「燃えよ剣」と「最後の将軍」くらいです。

いつもお世話になっている先輩弁護士からは、「峠」をオススメいただきました。

「燃えよ剣」と「最後の将軍」はいずれも幕末ものですが、「峠」も幕末を舞台とした作品のようです。

今度読んでみたいと思います。

陳舜臣さんの「小説十八史略」

続いても歴史物です。

「小説十八史略」は、中国の歴史について書かれた本で、文庫本で全6巻あります。

堯舜の伝説時代から始まり、元(モンゴル帝国)が南宋を滅ぼすところまで物語は続きます。

私は既にこの本を5、6回読んでいますが、1巻あたり500ページを超える全6巻の超大作なので、一旦読み始めても、読んだり休んだりを繰り返して、2、3年かけて全6巻を読み切るという感じで読んでいます。

私がこの本を初めて読んだのは、高校生のときでした。

高校3年生のとき、私は、項羽と劉邦が登場する鴻門之会(こうもんのかい)の話を読んでいました。

すると、その直後に行われたある全国模試の「漢文」科目で、鴻門之会が小説十八史略とほぼ同じ形で出てきたのです。

この試験では、本文をほとんど読まず、問題文だけを読んで問題が解けてしまったという(たとえば、「本文の『・・・』というのは、次の選択肢のうちどの意味か」といった問題など)、非常にラッキーなことがありました。

台湾で偶然発見した陳舜臣さんの記念コーナー

私が、弁護士になって5年ほどしたころ、当時、私は、静岡法律事務所という法律事務所に所属していました。

そのころ、同事務所で創立30周年を記念した台湾旅行が開催されました。

同旅行は、台北市を中心としたものでしたが、旅程の中に、「淡水」という地域が含まれていました。

淡水は、台北市の北東にある港町でして、当時、私は、同地域のことを全く知りませんでした。

旅程では、淡水では自由行動で、散策して昼ご飯を食べるというものでしたが、山の方をぶらぶら歩いていたところ、偶然にもある記念館の一画に陳舜臣さんのコーナーがあり、とても驚きました。

しかも、この台湾旅行に携行していた本は、なんと陳舜臣さんの「阿片戦争」でした!

写真に写っているスターバックスでの”苦い経験”については、いずれまたご紹介しましょう。

陳舜臣さんの作品は、「小説十八史略」や「阿片戦争」以外にも、「中国の歴史~近現代編」など面白い作品がたくさんあります。

中国史に興味をお持ちの方にはオススメの作家さんです。

浅田次郎さんの「蒼穹の昴」シリーズで、清朝に興味を持ちましたので、今後、陳舜臣さんの作品では、「太平天国」を読んでみたいなぁと思っています。

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